第68回早慶サッカー定期戦-青森山田対談-

2017/29/06

―それでは、青森山田対談を始めます。よろしくお願いします。まず、お互いの印象について教えてください。

松木:

北城は、オンとオフがしっかりしているよね。オンはすごい真面目だし、チームのことを考えて行動できるけど、オフはしっかりスイッチを切って、サッカーでパワーを出すためのエネルギーを蓄えるって感じ。

中井:

俺は大学で北城と関わり始めたもんね。大学生になってやっとちゃんと話せるようになったよね。

小笠原:

俺ら(北城)は同部屋だったよね。

北城:

学さんは、同じ部屋で一緒にいて思ったのは、超真面目。堅いんじゃないかってくらい真面目。普段みんながゲームしている時でも、学さんだけは勉強してた。サッカー面だと監督の言ってることを忠実にチームに反映させる感じ。

小笠原:

そうか?

北城:

規律マスターみたいな(笑)

中井:

俺の時は俺らの代でしっかりサイドバックを務めてくれたよな。ライバルだったから(笑)

北城:

建太さんは試合に出たいために、学さんに練習からバチバチしてた。

中井:

ほんとにやばかったな(笑)

北城:

松木くんは、いい意味でうるさい。寮とかで、すごい大声で音痴な歌声響かせてて、いろんな部屋に聞こえる。ムードメーカーなのかな(笑)

中井:

俺、落ち込んでる印象しかないな。ずっと下向いてた印象。

小笠原:

建太さんの代と俺らの代と(松木は)違うんですよ。建太さんの頃は結構やばかった。
先輩に言われたら、落ち込んで。

松木:

先輩怖かったんだよね(笑)

中井:

松木は、泥臭くやってた印象だよね。

北城:

泥臭いね。松木くんは泥臭い。

小笠原:

俺らの代で、プレーできなくなって、松木の存在はでかいと思った。いい時にも悪い時にも変わらずにやってくれるこいつみたいなのが他に俺らの代にいなかったから。

北城:

建太さんは、高校時代は、オフでも関わりがあんまりなかったです。でも、カテゴリーが一緒で試合に出て、建太さんはセンターバックで俺はサイドバックやってて、監督とコーチより怖くて、ディフェンスラインにいて恐怖でしかなかった(笑)

松木:

建太さんは、高校の時と大学の時のイメージががらりと変わった。高校の時は一言でいえば怖かったし、後輩に興味なさそうだったけど、大学に入って、すごいかわいがってくれるようになったし、丸くなってかわいくなったなと(笑)

中井:

こんなことその当時言われたらキレたな(笑)

松木:

高校の時ももちろんお世話になったけど、それはまた違うお世話のなり方で。大学に入って、本当にお世話になってます。ほんと、ありがとうございます。

中井:

高校の時は正直、自分のことで精一杯だったじゃん。

松木:

チームのこと考えてなかったよね。

小笠原:

逆に俺はチームのことしか考えてなかった。3年目のストレスがやばい。

北城:

キャプテン以外はみんな個人のことしか考えてないよね。

松木:

俺はどちらかというと、チームのことを考えてたかもしれない。大学ほどではないけど。

北城:

3人(小笠原・松木・北城)は監督に忠実って意味で、周りからワントップと右サイドバック、左サイドバックのトライアングルって言われてた(笑)

松木:

真ん中に監督の言うことを聞かない爆弾がいっぱいいて(笑)

中井:

俺はパイオニアだから(笑)

松木:

建太さんがいなかったら、俺らも慶應に入ってないですね。

松木駿之介(慶應・3年)

―青森山田高校でのエピソードや、青森山田あるあるを教えて下さい。

北城:

もや2往復が俺はすごい印象に残ってる。

中井:

もやっていう、往復25キロの山を往復するの。俺が1年の時は、1か月で4回行った。

松木:

俺はあんまり行ってないけど、走れって言われて、もや行って。山登った後にしめたんだよねあの日。1回山の頂上まで走って、そこで更にフィジカルトレーニングして、帰って昼ごはん食えみたいな感じになって、もう終わったと思ったからちょっと歩いて帰ってたら、帰りが遅いって言われて、もう一往復行ってこいって。

北城:

山フルマラソンだよね。

松木:

2時間半くらいかな。朝から走って帰ってきたの5時とかだもんね。

北城:

うん。2往復目終わったの、夕方だった。

松木:

あれきつかったね。歩いてるメンバーに俺と北城がいて、「松木お前どうすんだ。お前慶應目指してんだろ」って言われて。「もう一往復行きます」って言ったら、みんなからなんでもう一往復行きますって言ったみたいなバッシング食らって(笑)

中井:

走りはもやっていうコースとラッコっていうコースがあって、もやは山で往復25キロ、ラッコは学校の周りの大きい道、一周5キロを2周。監督、コーチが「ラッコ行ってこい」って言ったらみんな30分くらいで10キロ走るの。軽く言ってくるからね(笑)「ラッコ行ってこい」「もや行ってこい」って。

北城:

「もや行ってこい」が軽いよね。

松木:

超軽い。超軽く言ってくる。

北城:

走り系のあるあるで言ったら、朝の1500メートル走。

中井:

朝6時に練習開始で、1500メートル走が始まって、4分50秒以内に入れなかったら、毎日そのままずっと続くんだよね。入れるまでずっと。

松木:

俺なんか最初、5分40秒とかで。マジで走れない人だった。

中井:

時間内に走れたらグラウンドで練習できるんだよね。みんな時間内に入るために朝起きてウイダーとか飲んでた(笑)

小笠原:

レッドブルとかね。

中井:

走るコースもみんな絶対入りたいから押し合うんだよね。もうやりたくない。

北城:

走り以外のあるあるってなんだろう。

小笠原:

外出時間とかかな。1時間半だけ!例えば、日曜日にOFFとかになっても夕方6時から7時半までの間しか出れない。

松木:

前日にGEOとか行っていっぱいDVDとか借りて、OFFの日は外で遊べないからずっと部屋でDVD見てた。

小笠原:

狭い部屋でね(笑)1年の時は、だいたい1人1畳だよね。

中井:

あと点呼とかね(笑)朝6時と、学校で8時くらいと、夜の8時に点呼。

小笠原:

1日3回ね(笑)

中井:

全員並んで、番号って言って、ちょっと声が小さかったらやり直しね(笑)「12345……42名全員います」ってね。

松木:

そういういろんな生活がハングリー精神を生んで青森山田は強くなったんですよ。

小笠原:

もうどこでも生きていけるよね。なんでも食べれるし、どこでも寝れるし(笑)

中井:

俺なんて、今は実家なのに、未だにごはんに生卵かけて納豆とキムチのせるやつ食べてる。

小笠原:

最強メニューでしょ(笑)

中井:

栄養摂れるやつね。

中井建太(慶應・4年)

―青森山田高校の練習メニューとして有名な雪中サッカーについて教えてください。

中井:

入学する前にテレビでやってるの見てすげえ楽しそうだと思った。

松木:

冬サッカー楽しそうみたいな(笑)

中井:

腰まで雪が積もるから掻き分けながら試合するの。ルールはゴールを決めるってことだけ。ファールなし。ボール4球だから至る所で戦いが始まる。

松木:

雪中サッカーをやりたくなくて仮病使って抜ける奴とかいるから、監督とかコーチも全員入って、50人vs50人位。14時から17時30分まで2〜3時間位ずっとやるの。3点先取されたら走りだから負けたくないし、ファウルもないから、バトルがすごい。

中井:

負けたら野球場の一番奥の壁まで触りに走る。200メートル往復くらい。走ってる途中で次の試合が始まるから負の連鎖が続くの。

北城:

俺は高3のチームに中学の時から参加してたから6回やってる。みんなは3回だけど(笑)さすがに雪中で6回もやると普通のグラウンドでは勝てなくても雪の上なら勝てる。1位になれる(笑)

松木:

メンタルが鍛えられるよね。

小笠原:

雪上では全部が五分五分。

松木:

雪中サッカーのおかげで山田は球際だったら前にこぼせる。

中井:

それに耐えてきたから山田の選手はみんな活躍するんだよね。

―青森山田高校は今年の選手権で優勝しましたが、母校の活躍をどう思われますか?

松木:

めっちゃうれしいよね。自分がいた高校が全国でも取り上げられて、優勝して、何よりも監督の笑顔が嬉しいよね。

中井:

監督泣いてたよね。山田愛ってあるって思わない?俺なんて優勝した代と関わりないけど、応援行ったし、やっぱりみんな山田のこと好きなんだって感じるよね。

松木:

高校の時「まじだるい」とか言ってたけど、結局山田のスタッフのことが好きだよね。

小笠原:

北城は違う感じなんじゃない?

北城:

嬉しかったけど、いい意味で悔しかった。

小笠原:

俺、北城の代の時、めっちゃ悔しかったもん。正直言うけど勝つなって思ってた。

松木:

俺は嬉しかったけどな。(小笠原と北城は)キャプテン同士だからかな。

北城:

でも、山田愛はみんなあるよね。

北城俊幸(慶應・2年)

―大学サッカーと高校サッカーの違いを教えてください。

北城:

スピード感とフィジカルかな。

小笠原:

個だな。高校の時はチームで戦ってお互いがお互いをカバーするって感じ。大学は、個で戦えなければ戦えない。いかに自分で戦えるか。

松木:

大学入ってサッカーの観点が変わった。風とか芝生の状態がサッカーに影響するとか感じるようになった。正直、スピードとフィジカルの違いは感じなかった。高校の時はあまり気にしてなかったんだよね

中井:

高校の時は気持ちだけでやってた気がする。

松木:

高校の時は気持ちだけで上までいけて、ある程度気持ちでカバーできた部分があったけど、大学ではいろんなところで頭使うようになった。

中井:

山田のサッカーは分かりやすいよね。気持ちしかないからね。競り合いとかも、とにかくみんなで跳んでみんなで声出して、っていうのが山田だった。

松木:

それが大学で評価されることもあるし、足りないところもあるよね。

北城:

俺はチームというよりは個の能力がないと、組織の中では戦えないなって感じかな。

―なぜ早稲田ア式・慶應ソッカー部を選びましたか?

中井:

サッカーだけでなく、勉強も両立する為です。

松木:

建太さんが誘ってくれて、行きたい気持ちが出てきたのがきっかけです。高橋コーチ(慶應GKコーチ)にずっとお世話になっていて、中学の時に青森山田に行ったのも高橋コーチが関係していました。大学も高橋コーチがいたから縁を感じた部分もあったかな。

北城:

大学サッカー4年間を通過してプロになりたいという思いがあって、関東1部リーグの大学に行くことが条件だったけど、サッカーだけですべてが上手くいく訳はなくて、慶應という組織で日本のトップレベルの中で、文武両道を追求しながらたくさん選択肢を持てるのが良かった。先輩も進学していたから決断しやすかった。

小笠原:

(関東)1部だったし学問も出来るしってところですかね。山田に入るのを決めた時も直感だったから、早稲田の時もここだって直感で思って。後々気づいたんですけど、山田も早稲田も現状に満足せず、上を目指している。これが唯一の条件だったのかな。

小笠原岳(早稲田・3年)

―では最後に、早慶戦の見どころを教えてください!

中井:

学生スポーツで、1万人を超えるようなイベントは他になくて、選手もお客さんも盛り上がるし、伝統校である早稲田と慶應の魂の戦いが見れる。ゴールが決まる瞬間、ゴールを守るというその一瞬をみんなが楽しめるところです。

松木:

公式戦とは違うもんね。去年早慶戦に出て、公式戦じゃないのに負けたくないという気持ちが自然と出てきた。OBの方も来てくれるし、そういう気持ちのこもったプレーは見ている人も楽しいだろうし、それを作っているのも学生が主体となってやっているし、そういうところすべてが見どころかな。

小笠原:

早慶戦自体に価値があると思っていて、高校サッカーだったらコーチングスタッフとかがスケジュールとを管理してくれるから、選手がやりたいと思ったことを簡単に実現出来ないし、プロはプロで考えてくれる人がいるから主体となって何かをすることは出来なくて、そういう中で選手主体で出来るのは大学サッカーしかない。そういう中で大学サッカーは、レベルは高いのに高校サッカーよりは注目度が低い。そこで早慶戦をやることで「大学サッカーはこれだけ出来るんだ」という可能性を広げるということで大事な位置づけになると思う。

北城:

高校の時はすごいイベントやってるなとは思ったんだけど、早稲田と慶應って因縁というか伝統の中でなんでお互いプライドを持って試合しているのか当時は分からなかった。だけど、1年目に早慶戦を見て、負けて、ピッチにいる訳じゃないのに悔しくて、その時に早慶戦に自分が出て早稲田に勝ちたいと思った。自分にも黄色い血が流れるんだなと感じた。そういうプライドがお互いに芽生えてくるから、OBの方もみんな何十年も繰り返してきて、(早慶戦を)楽しみにしていて、大学生しか戦えないことが魅力なのかな。お互いのプライドが前面に見られるのが他と違ったものなのかな。

中井:

7月15日に早慶戦がありますが、試合に出る出ないに関係なく各々与えられたポジションできちんと仕事をこなし 無事成功で終われるように頑張りましょう(笑)今後、青森山田組が早稲田・慶應を引っ張る気持ちで取り組んでいきましょう。

―みなさん、ありがとうございました!

左より、中井建太(慶應4年)、北城俊幸(慶應2年)、小笠原岳(早稲田3年)、松木駿之介(慶應3年)

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